「極黒のブリュンヒルデ」～敵はハイブリッドのダブルＡ！死の予言と寧子のメッセージ！！

岡本倫の週刊ヤングジャンプ連載「極黒のブリュンヒルデ」第７回です。

不用意な火事で鎮死剤を全て失ってしまった寧子たち。
だが、絶対記憶能力者である良太によるとその薬はドレスデン製薬の高山工場で作られたものなのだという。
ＰＣを自在に操り、あらゆるセキュリティーを突破出来るというカズミちゃんに連絡を取り、工場のセキュリティを外してもらう事にした寧子たちだったのだが…。
その工場を検索された形跡から、研究所は魔法使いをぶつける準備をしていたのだ！！

『あれは…沙織ちゃんだ…』
『工場で待ち伏せしてる…寧子が殺されてしまう！！』
発動する佳奈の佳奈の予知能力。
それによると研究所の魔法使い「沙織」に寧子が殺されるのだという。
『それほんまか？ＡＡランクの魔法使いやないか…』
無線で聞いていたカズミちゃんも知っている「沙織」。
実は魔法使いにはランクがあり、一番上はトリプルＡから一番下はＢまであるのだが、寧子たち出来損ないのＢランクは処分されるところだったと言うのです！
処分場へ移動する際に逃げたそうなのだが、つまりは逃げた者は全員Ｂランク。
研究所に残った魔法使いは当然Ａランクであり、予知に出た「沙織」はダブルＡで、Ａランクの魔法を２つ使えるハイブリッドの彼女にはとてもかなわないらしい。

『まぁ…うちらの仲間にもＢランクじゃない奴がおるけどな』
『カズミ！！余計なこと言ったら殺すよ』
そんな中、気になるセリフを吐くカズミ。
それは…体が全く動かない佳奈の事をＢランク以下だと言っているのか？
もしかしたら脱走の手引きをしたＡランク以上の者がいるんじゃないのかな？
あるいは研究所にその人物は残っている為、うかつに情報を流すと彼女が危うくなる為、その事を口にする事自体佳奈は危険だと怒ったのかも知れません。

その佳奈の予知は放っておくと１００％当たるのだが、行動すれば変える事が出来、変われば変更後の未来が見えるのだという。
相手が工場で待ち伏せしているという事はこっちが侵入しようとしている事はすでにバレており、下手すると肝心の鎮死剤が回収されている可能性を心配する良太だったが、ダブルＡの沙織を派遣する以上逃がすつもりはない事からその可能性はたぶんないらしい。
かくしてかなり厳しくなった工場侵入計画だったのだが…。

沙織ちゃんに殺されると心配する佳奈だが、結局研究所の魔法使いは仲間という訳ではないのかな？
研究所の支配下にいて自分の自由には動けないらしい沙織ちゃん。
同じ仲間を殺すくらいなら死んだほうがマシとか考える者がいてもおかしくないと思うのだが…。

それともランク上位の魔法使いからすれば、下位の者など取るに足らない存在だったりするのでしょうか…？

ハイブリッドで２つの魔法が使える沙織ちゃん。
その１つは攻撃魔法の斬撃であり、６メートル以内のものならなんでも切り刻む事が出来るのだという。
しかも寧子と違って人間でも切り刻めるそうなのだが…。
何やらエルフェンリートのベクターを思わせるこの残虐性。
あるいは彼女だけに見えるベクターの様な触手があるのかも知れません。
『そしてもう一つは…』
そう言って良太に説明したらしい佳奈。
結局、それが何なのか今回は描かれませんでしたが、それはつまり本番で衝撃的に使ってくるという作者の演出のはずです。
一つは攻撃魔法だった。
ならばもう一つは防御魔法か？
寧子の物体を破壊する魔法でピンチになった時にバリアーの様なものが発動する…とか？
それとも佳奈の予知の様な特殊な魔法なのかな？
瞬間移動とか、飛行能力とか持っていたりすると持っていたりすると厄介ですけど、この場合一番マズイのはセンサーの様に敵を感知する能力とか、体を透明化する能力とかかな？
透明化してこっそり６メートル以内に接近してしまえばそれでジ・エンドですからね。

一方、その沙織には首のところにあるハーネストにビーコンが取り付けてある様子。
工場から１００メートル離れたらイジェクトされて死ぬそうで、どうやら魔法使いを逃がさない様に色々仕掛けているらしい。
このあたりはＧＡＮＴＺを思わせるのですが、結局問題なのはハーネストであって、これは後々天才・良太がクリアする事になるんじゃないのかな？
もし良太が彼女たちのハーネストをどうにか出来るとなればその話が伝わって魔法使いたちは何とかして良太と接触しようとしてくるかも知れません。
最も、その一方で研究所側も最重要指名手配として良太を狙う事になるとは思うのですが…。

一方で、研究所側も工場側に協力を求めるつもりはないのだという。
事を大げさにして彼女たちの逃亡が露見したら元も子もないそうで、どうやら関係者であっても逃亡事件は秘密になっている様です。

結局、問題なのは沙織１人だと確認する良太。
人の口には戸は立てられない事から、魔法使いと人間の混成部隊はそもそもあり得ないらしい。
そんな中、首のところにあるハーネストについて聞かされる良太。
そこにはボタンが三つあり、右下のスイッチはハングアップボタンでこれを押すと魔法が丸一日使えなくなる。
また反対側の左下のスイッチはイジェクトボタンでこれを押すと死んでしまうそうで、どうやら彼女たちは簡単に死ぬ装置を仕込まれている様です。
「私たちは実験台なのよ　そういうことも含めて」
そんな話に顔がこわばる良太。
ただ、強く押し込まなければ作動しない上、このハーネストには魔法の物理作用が一切効かないそうで、もし作動させるのであれば直接押す以外方法がないらしい。
そして問題は最後のスイッチなのだが…。
「わからない」
「ただ死ぬよりも恐ろしいことになるとだけ聞かされている」
「だから誰も怖くて押せないし押されたところも見たことがない」
何やらとんでもないスイッチの様なのだが…。
もしかして能力のリミッターみたいなものじゃないのかな？
どうにも気になるのが連載一回目の世界が滅んだ様なシーンです。
もしかして追い詰められた寧子がこの最後のスイッチを押して能力が全開放され、あたり一面全てを崩壊させてしまったのでは…！？
「死ぬことより恐ろしい」と言われれば絶対に誰も押さないし、もしかすると研究所側もそうやって管理しているのかも知れませんね。

かくして作戦を立てる良太。
深夜１２時にカズミがセキュリティを解除。
それと同時に寧子は正面からドアを破壊して突入して敵の注意を引き付け、良太はカズミが解除した通用口から敵に気づかれない様に侵入する。
そして寧子が敵の気をひきつけているうちに良太が密かに近づいてハーネストのスイッチを押して魔法を使えなくするそうなのだが…。
これって相当厳しいのでは？
６メートル以内のものはダイヤモンドであろうとバラバラにするという沙織。
相手が寧子だと気づけば周囲の何かを破壊して攻撃してくると沙織も予想する訳で、必然的に周囲を注意深く見るはずです。
一瞬でも気づかれたら即死になる良太。
これはホント上手くやらないと成功しないでしょうね。

また一方で、間違えて違うボタンを押す可能性もあるか？
良太がそんな間違いをするとは思えませんが、暴れたりすれば押す指がズレる事はあるかも知れません。
もしかしたらその時初めて最後のボタンの秘密が明かされるのかも知れませんね。

結局、計画を練っても予知は変動せず、今のままなら寧子は死ぬのだという。
その一方で良太は死なないそうで、それなら作戦は上手く行くという寧子だったのだが…。
それは逆に失敗して良太が逃げ出す、もしくは敵に捕まって残った魔法使いの居場所を聞き出すべく尋問を受けるなんて展開も含まれるのでは？
また一方で、今後の行動で予知も変わるはずで、それを見越して良太も何か予定外の行動を取るかも知れませんね。

そんな中、寧子にあまり魔法を使わせない様に良太に頼む佳奈。
強力な魔法を使い過ぎるとハーネストが勝手にハングアップして魔法が使えなくなる事があるのだという。
『それに…寧子は力を使うと…大切なものを失ってしまうから』
何やら気になる佳奈のセリフ。
もしかして失うのは「記憶」か！？
クロネコに似ているのに違うと言った寧子。
実は魔法を使う度に少しずつ記憶を失っていくという、そういう過酷な状況にあるのではないでしょうか？
思わず「テッカマンブレード」の終盤の悲惨な主人公を思い出すのですが…だとすれば第一話のシーンは記憶が全く無くなって暴れまわった寧子を良太が取り押さえているシーンなのか！？
今の状況からは全くつながらないだけに、どうにも気になりますね。

一方、良太に協力する事になったカズミだったが、実はこっちも瀕死の状況だったらしい。
薬を分けて欲しいと言われアッサリ断った彼女だが、こっちの方がより深刻だった様です。
作戦開始の１２時までの６時間を何とか生きようとする彼女。
これは…たとえ薬が手に入っても間に合わないか！？
気になるのはそんなカズミの居場所を寧子たちが知っているのかどうかという事。
郵送するとそこから居場所がバレる可能性もある事を考えると、あるいはそこにも誰か魔法使いが関わっているかも知れません。
だとすればさらにワンクッション入る訳で、ますます間に合わないかも知れません。

口は悪かったものの、実はかなりいい子だったカズミちゃん。
こんな形で退場させるには何とも惜しいのだが…。

一方、電車で移動しながら何かを書く寧子。
実は手紙で、自分が工場に入ったら読む様にと良太に渡し、必ず書かれた事を守る様に言う寧子だったのだが…！？

１２時になり、正面の破壊音を確認する良太。
通用口も開いており、予定通り中に入り、早速手紙を読む良太だったのだが…。
「あのバカ…」
その内容に顔がこわばる良太。
あるいは、自分が死ぬ前提で佳奈の事を頼むとか、そんな内容が書かれているのか？
予知が変動していない事を考えると寧子の死は免れないし、遺書の様なものを書くのも仕方ないかも知れないのだが…。

しかし、だとしてもそれを受け入れる訳にはいかない良太。
果たしてこれからどうれば予知を変えられるのか？
そもそも沙織のハーネストのスイッチを押す事など、本当に出来るのでしょうか…！？

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